FIA、SUPER AGURI Formula 1のエントリーを承認 11番目のチームが誕生!

2006年1月27日(金) 3時18分 ISM

 FIA(国際自動車連盟)は、現地時間(以下、現地時間)26日、「SUPER AGURI」と題した声明を発表し、元F1ドライバーの鈴木亜久里氏が代表を務める新チーム「SUPER AGURI Formula 1」の2006年F1世界選手権へのエントリーを正式に承認したことを発表した。昨年11月1日のF1参戦表明から約3ヶ月、FIAへの参加申請手続きの不備により、一時はエントリーリストに含まれないなどの紆余曲折を経て、夢の“純日本チーム”のF1参戦が正式に決まった。

 FIAはSUPER AGURI Formula 1の参戦表明から約3ヶ月後のこの日、声明を通じて「必要となる財務保証及び競合する全チームからの合意書を受領した後、FIAは2006年F1世界選手権へのSUPER AGURI Formula 1の遅れたエントリーを承認します」と発表した。SUPER AGURI Formula 1の参戦により、今季のF1は、アロウズ・チームが撤退した2002年以来となる11チーム、22台によって世界選手権が争われる事になる。

 1990年のF1日本GPにおいて、日本人F1ドライバーでは初の表彰台を獲得した鈴木氏は、昨年11月に「ドライバーとしてF1の表彰台に日の丸を揚げましたが、今度はコンストラクター、チームとしてF1の表彰台に日の丸を揚げたいという気持ちで一杯です」と述べ、「純日本」の新チーム「SUPER AGURI Formula 1」を立ち上げ、2006年のF1選手権に参戦することを表明した。

 しかし、FIAが翌12月発表した2006年F1世界選手権のエントリーリストには参加申請の手続き上の不備により含まれず。鈴木氏はそれでも「私たちの目標はあくまでも来年の開幕戦のグリッドに並ぶことです」との意向を示し、FIAへの再申請に必要とされる全10チームの合意を取り付けるために自ら渡欧し、新チームの参戦に難色を示すチームとの交渉の末、12月末には全チームの合意を取り付けたことを発表。4800万USドル(約55億8千万円)とも言われる保証金と共にFIAに再申請していた。

 この日、晴れてFIAに承認されたSUPER AGURI Formula 1は、既存のチームを買収して立ち上げるチームではなく、全くの新しい形で立ち上げるチームであることが特徴で、チーム代表を鈴木氏が務め、チーム所在地は日本の東京、活動拠点を元TWRの施設のあるイギリス・オックスフォード州ウィットニー、ラングレーに置く。マシンのシャーシ名は『AGURI』、エンジンはHondaの2.4リットルV8エンジンを搭載し、タイヤは日本のブリヂストンを使用したい意向を示している。また、ドライバーには2004年のアメリカGPで鈴木氏以来、14年振りにF1表彰台を獲得した佐藤琢磨、チームメイトにも日本人ドライバーが有力視されるなど、まさに「純日本チーム」でのF1参戦となる。

 鈴木氏は昨年11月のF1参戦表明時、エントリー承認後には「SUPER AGURI Formula 1」の体制発表会を行なうとしており、“夢の挑戦”の全容は間もなく明らかになる。2006年F1世界選手権は3月12日、中東・バーレーンのバーレーン・インターナショナル・サーキット(1周5.417Km)において開幕戦が行なわれる。

[ 1月27日 6時14分 更新 ]

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