2006年2月11日(土) 19時49分 ISM
2006年F1世界選手権に“純日本”の新チームとして初参戦するSUPER AGURI Formula 1は、11日、都内において「BORN IN JAPAN」(さあ、グリッドへ。3月12日、亜久里ジャパン出陣)と題したイベントを開催した。チーム代表の鈴木亜久里氏は、集まった多くのファンの前で「日本のチームとして恥ずかしくない戦いをできるように一生懸命頑張りますので、応援よろしくお願いします」との抱負を語った。
マシン、エンジン、タイヤ、ドライバー、そしてマネジメントと、夢の“純日本チーム”としてF1初参戦を果たすSUPER AGURI Formula 1は、建国記念日のこの日、F1へのエントリーを果たした地、東京・青山において船出した。鈴木代表はまず「(昨年の)11月1日にF1のチームを作ってF1に参戦することを決めて、短い期間の中でチーム、クルマを作るということは結構大変だったんですが、何とかここまで来ることができました」と述べると、F1に戻ってくる現在の心境を「チームを作ると言ったときは良かったんですが、それからが大変で、今の気持ちとしてはこれからまだもっと大変なのだろうという不安の方が大きいですね」と語っている。
“純日本”チームを率いてF1に参戦することについては、「自分がドライバーとして(表彰台の)一番高いところに日の丸を揚げられなかったこともあるので、日本のチームでF1の表彰台に上がりたい、チームとして挑戦したいと思っています」とコメント。そして、一番の注目となるドライバーについては、「ドライバーはもうすぐ発表しますが、ファンの皆さんが期待していただいているドライバーになるように頑張っています」と述べ、エースドライバーとしての起用が確実視されている佐藤琢磨との契約交渉が最終段階に入っていることを示唆した。
SUPER AGURI Formula 1は2月14日にチームの本拠地のあるイギリスにおいて、ニューマシン『SA05』のシェークダウンを非公開で行ない、翌週の22日から3日間の予定でスペイン・バルセロナで行なわれるF1合同テストに参加する予定となっている。『SA05』はかねてから伝えられている2002年スペックのアロウズのシャーシを基に開発されたものが有力で、ファクトリーではこの『SA05』と並行してオリジナルマシン『SA06』の開発が進んでおり、本格的なシーズンに突入するヨーロッパ・ラウンドの序盤に投入される見通しとなっている。
鈴木氏は参戦初年度の戦いについて、「最初は苦労するかもしれませんが、日本GP(10月8日決勝)の頃までには強いチームになって帰ってきたいと思います。時間のない中で一番最初のクルマを作っているので、満足なテストもできない中でバーレーンに持って行かなくてはなりません。序盤の3、4戦は結構厳しい戦いになると思いますが、シーズンの途中からはかなり戦闘力のあるマシンになると思います。いま(ファクトリーでは)序盤の3、4戦に出場するマシンと、自分たちの全く新しいマシンを並行して作っていますので、新しいマシンの方はかなり戦闘力が高いと思います」と語った。
そして最後に日本のファンに向けて「ドライバーとしてではなく、チームとしては未知の世界ですが、日本のチームとして恥ずかしくない戦いをできるように、一生懸命頑張りますので、応援よろしくお願いします」との抱負を語っている。
[ 2月11日 21時38分 更新 ]